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映画「阿弥陀堂だより」の世界観と、永遠の童女「北林谷栄」の笑顔に癒やされる


今から12、3年も前になりますが、「阿弥陀堂だより」という映画を観ました。
 
あるとき、先方の都合で予定が急にキャンセルになり、次の予定までの間にぽっかりと空いてしまった数時間の余白。
それを埋めるために足を向けた映画館で、何となく選んだのがこの作品です。
 
言葉は悪いですが、いわゆる暇つぶしのつもりだったので、この映画に多くを求めてはいません。
ただ、なんとも地味で辛気臭いタイトルだなぁと思ったことは覚えています。
 
 
途中で眠ってしまってもいいように、シートに深めに腰掛けたところで上映スタート。
 
案の定ストーリー展開にはさほど起伏もなく、「泣きどころ」を狙ったあざとさもありません。
 
スクリーンの中の時間が、静かに淡々と流れていくのを黙って追いかける、
そんな印象で、「退屈そうだなあ。」と思って観始めたのですが…。
 
ところが予想外に、中盤以降、私は何度も泣きそうになってしまったのです。
 
特にラストに近いあたりでは、さめざめと泣いている自分をどこかから俯瞰で見ている自分がいるような、そんな不思議な感覚になりました。
 
 
樋口可南子寺尾聡が演じる上田孝夫と美智子というひと組の夫婦。
そんな2人が、都会の生活や仕事の重圧に疲れ果て、信州の山奥に移住 してくるところからストーリーは始まります。
 
2人を取り巻くのは、村はずれの阿弥陀堂に住むおうめ婆さんを演じる北林谷栄
喋ることができない難病と闘う少女小百合を演じる小西真奈美。そして末期がんを受容し、残されたときを在るがままに過ごす幸田先生役の田村高廣
 
どのキャストも、信州の美しい風景と融合したかのような自然体の演技で、観るものの心に静かに寄り添ってくれます。
 
 
中でも素晴らしかったのは、日本が誇る老女優、北林谷栄の存在感です。
残念ながら、すでに数年前にお亡くなりになりましたが、今でも多くの方が、「おばあちゃん役」として思い浮かべるのはこの人でしょう。
 
何かを超越したようなその演技は、生きながらの仏様のようでもあり、はたまた愛らしい童女のようでもあり、この映画の言わんとすることの核心は、この北林谷栄のおうめ婆さんの存在そのものだと思いました。
 
 
そして何より感動したのは、舞台となった山間の風景の美しさです。
 
スクリーンいっぱいに描かれる四季の移り変わる様子をながめていると、改めて「日本に生まれて良かった!」と、しみじみ感じました。
 
 
谷を渡る風のそよぎ
    
日の光を受けてきらめく川面のせせらぎ
       
樹木の合間を飛び交う小鳥のさえずり
 
 
それらの音がどれもこれも耳に心地よくて、聴きながら体が少しずつ浄化されていくような気さえしてくるのです。映像と音響のもたらすヒーリング効果とは、こういうことなのでしょうね。
 
 
人間は、生まれて、生きて、やがて命尽きていく。
 
その経過は皆同じだけど、「いかに生きるか」は人それぞれ。
 
自分がいかに生きて、そしていかに死に行きたいのか。 私は、その答えをこの映画の中に見つけた思いがしました。
 
もし機会があれば、DVDで鑑賞してみてください。
特に 中高年と呼ばれる域に達している方には、お薦めの作品です。
 
■記事提供元サイト:幸せの時間を生きる

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