29May
最近、あちこちで「食育」という言葉を耳にするようになりました。
言葉の意味からすれば、食をそだてる。食をはぐくむ。
漠然としていて、わかったような、わからないような、
なんだか、しっくりと心に響いて来ないのですよね。
食育という言葉は、明治時代に石塚左玄という人が、その著書で「体育智育才育は即ち食育なり」と書いたことからだそうです。
平成17年に制定された食育基本法では、
食育は、生きるための基本的な知識で、知識の教育、道徳教育、体育教育の基礎となるものとされています。
石塚左玄氏の言葉にしても、食育基本法にしても、
食育は、知育、徳育、体育よりも前段階にある基本的なものと考えられています。
3つ子の魂100までと言いますが、
食習慣は成人してからでは修正することが難しいのだそうです。
子供のうちに、良い食習慣を身につけ、食べることに関する知識を知っておくことは重要なことなのですね。
豊かになった現在の日本では、
明日の命をつなぐためだけに食べる人は少なくなりました。
食べられることが当たり前になってくると、
あまり食事を大事に考えない風潮も出できます。
栄養バランスを考えずに食べたいものを食べたいだけ食べる。
作り手の方も、安全性よりは利益や利便性優先で商品を作る。
そして、家族の結びつきの変化も起こってきています。
両親ともに忙しくて、家族みんなで食卓を囲むことができない。
そうなると、ご飯の食べ方や食事マナーなど、
子供のしつけにも関わることができなくなる。
食育は、子供達だけ学べばいいものではなくて、
大人も、老人もみんなが関心を持たなくてはなりませんね。
■記事提供元サイト:お家のごはんは元気のもと